スルフォラファンの抗酸化力

スルフォラファンが抗酸化成分としてビタミンC、ビタミンEより優れているのは、作用の続く時間が長いという特徴を持っている点です。
比較してみると、ビタミンCは摂取してからほんの数時間も経過すれば、抗酸化効果がなくなってしまうのに対して、スルフォラファンは何と約3日間は効果が続くのです。

スルフォラファンの抗酸化効果が長く続く理由としては、スルフォラファンが間接的に働きかけ、抗酸化酵素が生成されるのを促していること、スルフォラファンの抗酸化作用は抗酸化酵素によることが挙げられます。

スルフォラファンが持つ、SOD酵素をはじめとする抗酸化酵素を活性化させるという働きによって、ストレスや喫煙、紫外線、過剰な運動などによって増加するとされている、活性酸素の酸化作用から体を守り、ダメージを軽減してくれます。

さらに、スルフォラファンは新陳代謝を活発化させる、という特徴も持っています。
スルフォラファンは、グルタチオンなどの抗酸化物質の生成を促進してくれるので、細胞のDNAの原料ともなっているグルタチオンを失わず、効率良く利用できるのです。
このため、細胞分裂の活性化にもつながり、新陳代謝が活発になるというわけです。

スルフォラファンと肝臓

スルフォラファンは様々な健康効果があることで注目を集めていますが、慢性肝炎、急性肝炎といった肝障害の抑制効果も持っています。
現代日本の成人男性3人に1人は、肝機能に何らかの異常を抱えているとも言われていますが、肝臓の病気は自覚症状がほとんどないまま進行することが多いため、知らないうちに病気になり重症化しているケースも多くなっています。

だからこそ、普段から肝臓ケアを行うことが必要不可欠なのですが、スルフォラファンがそれに最適というわけです。

健康診断の結果で目にするALT(GPT)、AST(GOT)、γ-GTPの3項目を見れば、肝機能がどれくらい破壊されているか、ということが分かります。
ですから、もしこの3つの数値に異常がある人は、特に注意して対策する必要があります。
肝臓の解毒作用を高める解毒酵素の活性化をしてくれるのが、スルフォラファンなのです。

スルフォラファンの肝臓に関する健康効果は、肝機能の改善や強化だけではありません。
さらにそこからの派生として、がんの予防にも繋がるのです。

どういうことかと言うと、食事などで体内に取り込まれた様々な有害物質、発がん性物質は体内の酵素類が2つの段階を経て働き、解毒した上で排出されていきます。
その酵素とは、肝臓で作り出されるフェーズ1とフェーズ2です。

フェーズ1酵素によってまず、体内に入ってきた発がん外的因子の分解を行い、発がん性物質へ変化させたら次にフェーズ2酵素によって、活性化した発がん性物質の無毒化を行います。
スルフォラファンは、このフェーズ2酵素の活性化を行うという効果があり、発がん性物質の無毒化と体外への排出を促進するのです。

発がん性物質だけでなく、水銀、カドミウム、鉛などの有害な重金属類の排出促進もしてくれます。
つまり、スルフォラファンは肝臓のデトックス効果を高め、肝障害、脂肪肝、肝臓がんなどの色々な疾患から体を守っているのだ、と言えます。

スルフォラファンと癌

最近、様々なメディアで話題となっているスルフォラファンですが、何と抗がんの効果もあるということが分かってきたと言われています。

ブロッコリーやそのスプラウトに多く含まれていて、スプラウトだと1パック100円くらいから売られています。
日常的に食べやすいので、ガン予防の観点からもオススメの成分の1つなのです。
見た目はかいわれに似ていますが、さらに小さくて味もかいわれより食べやすい野菜です。

現代日本において、がんはけして珍しい病気ではなくなっています。
そして、胃がん、肺がん、乳がんなど様々ながんがあります。

がんの予防にスルフォラファンが効果的なのは、スルフォラファンの強い解毒作用と抗酸化作用が理由となっています。
また、MMSTという成分が持っている、がん細胞に変わりかけている細胞を修復するという作用もその理由です。
さらに、肝臓が持っている発がん性物質、有害物質を体外へ排出する働きをサポートし、強めてくれる効果もあるのです。

がん細胞を修復することができる成分には非常に注目が集まっていて、これからの治療でかなり貢献するのではないかと期待されています。

スルフォラファンが特に効果的なのは、口腔がんだと言われています。
ピッツバーグ大学で行われたマウスを使った実験において、スルフォラファンを投与したマウスが口腔がんを発症するリスクが非常に低く、副作用もまったくなかったと言われています。
さらに、がんだけではなく口腔に腫瘍が発生する数が減っていました。

これらのことから、スルフォラファンを摂取すれば口腔がんの発症を防止する効果がある、ということが研究で認められたと言えます。

普段から食生活に気を配ることは、がんに限らずすべての病気を予防する上で重要です。
その際、できるだけ薬に頼らずに食品から栄養を摂り、外食ばかりで偏った食生活になってしまわないような注意が必要です。
がん防止以外でも健康効果が高いスルフォラファンをできるだけ摂取するため、ブロッコリーやブロッコリースプラウトを積極的に食べましょう。

スルフォラファンと自閉症

ブロッコリーに多く含まれているスルフォラファンには、様々な健康効果があることで知られています。
最近、このスルフォラファンに何と自閉症にも効果がある、ということが分かってきました。

自閉症というのは、常同行動、コミュニケーション障害といった特徴がある先天性の疾患のことです。
アメリカでの調査によると、70人に1人という割合で発症している、という統計が出ています。
現在のところ、自閉症の治療は自閉症の特性を緩和させる、ということがメインの対処療法となっています。

ところが、研究が進むにつれて自閉症は定型発達と比較すると、色々な体内物質が不足していることが明らかになってきました。
たとえば、活性酸素除去物質、ミネラル、エネルギー産生物質などです。
特に、活性酸素除去については、自閉症特有の慢性疲労、行動の原因となっている可能性があることから注目されているのです。
また、自閉症には神経系の炎症亢進、脂質過酸化増加、ミトコンドリアの機能低下、グルタチオン合成低下、抗酸化能力低下、酸化ストレス障害亢進といった病態もあると言われています。

スルフォラファンが自閉症に効果がある、と言われるのはこういった病態に対し、抗炎症作用、抗酸化作用を介し作用すると考えられているからです。
アメリカのハーバード大学医学部マサチューセッツ小児総合病院にて行われた臨床試験では、自閉症の中等度から重度と診断されている、13歳から27歳の男性29名を対象としてスルフォラファンを18週間投与しました。
このうち15名には偽薬を投与し、4週間後に評価したところスルフォラファンを服用したグループにおいては言語コミュニケーション、異常行動、社会交流で改善が見られたのです。

その一方、スルフォラファンを服用しなくなるとすべての面で治療前と同じレベルに戻りました。
このことから、スルフォラファンが自閉症の症状緩和に関係している、ということが分かります。

スルフォラファンで育毛・発毛

健康に良い様々な効果があると話題になっているブロッコリースプラウトですが、最近の研究で発毛や育毛にも効果があることが分かってきました。

スルフォラファンが影響しているのではないか、と考えられていますが実はまだはっきりとは解明されていません。
ただ、ブロッコリースプラウトを食べていると発毛、育毛に大きな効果があるということははっきりしています。
これはスルフォラファン以外にも、ブロッコリースプラウトには発毛に効果がある、と考えられる成分が豊富に含まれているからと言えます。

ブロッコリースプラウトが発毛に効果があるということは、きちんとした研究結果によって証明されています。
毛髪研究企業、国立大学によって行われていた、発毛効果のある食材についての研究の過程で、300種類以上もの食材の中から最も効果があるとされたのが、ブロッコリースプラウトだったというわけです。

この研究を行っていたのは、株式会社毛髪クリニックリーブ21と近畿大学薬学部医療薬学科公衆衛生学研究室です。
この研究結果は、2014年の日本薬学会の前に配布された資料に記載されていました。
それによると、ブロッコリースプラウトのエキスが毛髪の成長シグナル調節を行う毛乳頭細胞が分裂することを促進して、遺伝子の活性化をするという結果が得られたといいます。
毛乳頭細胞とは育毛に必要不可欠な細胞であり、毛を育生するという信号を毛根に送る働きを持っています。

スルフォラファンが発毛にも効果があると考えられている理由は、新陳代謝を活発にする作用が強いこと、強い抗酸化力を持っていることが挙げられるでしょう。

発毛、育毛を期待する場合は、髪の材料となるたんぱく質、白髪予防やキューティクル強化に効果がある銅ミネラル、新陳代謝を活発にする亜鉛ミネラル、髪の中身を作るナイアシン、皮脂分泌量を制御するビタミンB2、アミノ酸を加工するビタミンB6、血管を拡張するビタミンEといった栄養素と一緒に摂るようにしましょう。

スルフォラファンとピロリ菌

ブロッコリースプラウトに多く含まれているスルフォラファンに、がんを予防する効果があることが分かったのは1992年のことでした。
その後、研究が進み他にもたくさんの効果があることが分かって来ていますが、その中にはピロリ菌を殺す作用もあるということも含まれています。
ピロリ菌の殺菌には、ピロリ菌を保護しているウレアーゼを除去し、ピロリ菌の細胞膜へ侵入してダメージを与えなければいけません。

スルフォラファンは、ピロリ菌に関係する酵素の誘導を行って、ピロリ菌を直接攻撃できるようにするのです。
それだけでなく、スルフォラファンには元々抗酸化作用があるので、試験官レベルでの実験においては、ピロリ菌に対しての強い殺傷効果が確認、証明されています。
これを確認したのは、2002年にアメリカのジョンズ・ホプキンス大学で実験を行ったファヘイ博士です。
ファヘイ博士が来日した際には、筑波大学へこのことを伝えています。

その後、まずはマウスでの実験が行われました。
これは、マウスの持つ粘膜が人の粘膜と似ていること、人が持つピロリ菌に感染しやすいことが理由です。
マウスをピロリ菌に感染させ、毎日食塩とブロッコリースプラウトのジュースを与えて経過を見ました。
その結果、胃炎の症状が和らいだのです。
食塩を与えるのは、多量に食塩を摂取すると胃がんを誘発するという説があるからです。

最後に人を対象とした試験を行い、50人のピロリ菌に感染している人を対象とし、無作為にグループ分けして25人にはマメ科の多年草であるアルファルファのスプラウト、残りの25人にはブロッコリースプラウトを1日2回に分けて8週間食べ続けてもらいます。
1日で食べる量は70gです。

試験で用いたのは、スルフォラファンの含有量が特に高いことで知られる、村上農園のスーパースプラウトでした。
この試験では開始からスプラウトの摂取が終わった後8週間も含め、定期的にピロリ菌の量、胃炎の改善について検査して確認しています。
結果として、ブロッコリースプラウトを食べたグループだけが、食べ続けるにつれ改善していきましたが、食べるのをやめた後は元の状態に戻ってしまいました。

スルフォラファンと花粉症

スルフォラファンはブロッコリーに多く含まれ、抗酸化作用をはじめとして多くの健康効果があることが分かっています。
花粉症の症状を抑制することも分かっており、既に動物を使った試験で確認されています。

ブロッコリースプラウトのエキスを摂取することで、抗体や炎症を引き起こす働きをする細胞を生産しすぎることを抑え、アレルギー反応も抑えられます。
これは、スルフォラファンをメインとしたサプリを販売しているカゴメ株式会社の総合研究所、東京理科大学薬学部薬学科による共同研究から分かったことです。

花粉症とブロッコリースプラウトエキスの関連を調べる試験ではマウスを使っています。
花粉症の指標であるIgE、好酸球の増加抑制に効果があることが分かりました。
この結果により、ブロッコリースプラウトのエキスを摂取することは花粉症を抑えることに繋がる、と期待されるようになっています。

好酸球というのは、白血球の1種であり白血球の0%から10%を占めています。
花粉症などアレルギー反応が起こっていると、そこにたくさん集まるという性質があります。
IgEはイムノグロブリンEの略で、花粉症をはじめとするアレルギー状態の時に過剰な分泌が見られる抗体のことで、花粉症などアレルギー症状の引き金となっている物質でもあり、花粉症の直接的な原因物質のヒスタミンなどの産生を誘発する性質があります。

最近の花粉症患者の数は増える一方で、1996年の患者数と2006年の患者数を比較すると約1.5倍にまで増えています。
花粉症は命に関わるような病気ではありませんが、学習、仕事など日常生活に大きな影響があるため、症状を改善したいと希望する人の数も多くなっています。

ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンが、IgEが作り出されることを抑えるということについて初めて発表したのは、2006年の海外での細胞を使った研究でした。
この研究発表がきっかけとなり、カゴメと東京理科大学の共同研究が行われたのです。

スルフォラファンと統合失調症

スルフォラファンには本当に多くの健康効果があります。
花粉症、悪酔いといったものからがんの予防まで種類も様々ですが、最近の研究によって統合失調症の予防にも効果があるということが分かってきました。
千葉大などがマウスを用いた実験の結果、小児期にスルフォラファンを与えると統合失調症の予防に効果がある、ということが分かったのです。

食べ物を食べて病気の予防になるというのは分かりやすいですが、精神的な面の大きいイメージを持つ人の多い統合失調症の予防にも効果がある、というのは分かりにくいという人も多いのではないでしょうか。

ですが、食べ物で精神的な病気にも影響があるというのは、意外に多いのです。
スルフォラファンと統合失調症でも同じでしょう。千葉大の実験チームの橋本教授によれば、子供の頃の栄養は成人してからのメンタルヘルスに影響を与える可能性がある、ということです。
将来的には、マウスでの実験だけでなく、人でも効果があるかを検証するために臨床研究を行う計画もあります。

この実験では、人で言えば小児期となる生後4週から8週のマウスを2つのグループに分け、それぞれに普通のエサ、スルフォラファンを含んだエサを与えました。
8週以降になったら人に統合失調症に似た症状を引き起こす麻薬を投与したところ、普通のエサを与えたマウスには統合失調症の主な症状とされる認知機能障害が起きました。
具体的には、それまで生活してきた場所なのに初めての場所のように探索し、動きまわっていたのです。

一方、スルフォラファンを含んだエサを与えてきたマウスは、そういった行動も見られず発症しませんでした。
スルフォラファンが具体的にどういった働きをし、統合失調症の予防に効果が出ているのかはまだはっきりしていませんが、幼児期の栄養状態によってその後の心身の発達が変わってくるのであれば、その影響の大きさには注意が必要と言えるでしょう。
これは、スルフォラファンに限らず、他の栄養素でも同じです。

スルフォラファンと糖尿病

糖尿病は重大な合併症が起こる可能性の高い病気の1つです。
特に、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患の発症リスクが高いことは、よく知られているのではないでしょうか。
これは、高血糖のために血管にダメージが蓄積されることが理由です。

最近はブロッコリーなどに含まれるスルフォラファンの研究が進んできており、その中でスルフォラファンを摂取することで、高血糖によって引き起こされる血管の損傷の改善、糖尿病の合併症予防が期待できるということが分かってきたのです。

活性酸素種が細胞にダメージを与えることで合併症が引き起こされますが、スルフォラファンがこの活性酸素種を73%減らすことを突き止めたのが、イギリス、ウォリック大学の研究チームです。
酸化ストレス状態に陥ってしまうと、これを解消しようとして抗酸化作用を持っている遺伝子が体内で活発になります。
この遺伝子の活性化には、Nrf2という分子と抗酸化作用を持った遺伝子のDNAが結合することが必要です。
Nrf2は、Keap1というたんぱく質で分解され、抗酸化作用を持った遺伝子の活性化が抑えられます。

スルフォラファンは、このKeap1に作用することでNrf2の分解を防ぐのですが、Nrf2が増加すれば抗酸化作用を持った遺伝子の活性化が促されます。
その結果、酸化作用によってダメージを受けてしまった血管などの修復が可能となります。

スルフォラファンは、糖尿病の合併症予防以外にも多くの健康効果があるため、積極的に摂取したい栄養素と言えます。
ブロッコリー以外では、菜の花、ケール、芽キャベツ、キャベツ、白菜、カリフラワーなどにも含まれています。

特に豊富に含んでいるのは、ブロッコリーのスプラウトで、中でも村上農園のスーパースプラウトは、特定の品種のブロッコリーを使っているために、かなり高濃度のスルフォラファンを含んでいることで知られています。
食べ方としては、生でそのまま食べるのが最も良いとされており、よく噛んで食べるとなお効果的だと言われています。

スルフォラファンでダイエット

城西国際大学太田教授によれば、ダイエットでは肝臓が最も重要だということです。
肝臓にはアルコールを分解するという役割だけでなく、体内に入ってきた脂肪分、糖分などの分解もする代謝の機能も持っています。
ですから、飲み過ぎたり食べ過ぎたりすると、肝機能が低下してしまって脂肪、糖分の分解機能も低下し、太りやすくなってしまう、ということなのです。

ブロッコリーに多く含まれるスルフォラファンは、肝機能の強化を助ける役割を持っているため、ダイエットにぴったりの成分となっています。
ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトであれば、ブロッコリーの7倍ものスルフォラファンが含まれているため、効率的に摂取するならスプラウトで食べた方が良いでしょう。

スルフォラファンはダイエット効果が高いだけでなく、がん予防や高い抗酸化作用、花粉症の改善など様々な健康効果を持っています。
また、ブロッコリースプラウトにはスルフォラファンだけでなく、豊富な栄養素を含んでいます。

主な栄養素としてはミネラルとビタミンとなりますが、特に多く含まれているのがβカロテンです。
βカロテンは免疫機能を高めてくれ、美肌効果もある栄養素です。

この他、ストレス防止作用があるカルシウム、貧血予防の鉄分、脂質や糖質を効率的にエネルギーにする手助けをしてくれるビタミンB群、腸内の働きを整えてくれる食物繊維といった、ダイエット中でも必須なのに不足しがちな栄養素も含んでいます。

高いダイエット効果があるだけでなく、不足しがちな栄養素を補ってくれるので、スルフォラファンのためだけでなく、ブロッコリースプラウトは積極的に食べたい野菜と言えるでしょう。
なお、スルフォラファンは効果の持続期間が長いことも特徴の1つで、毎日食べなくても十分なのです。
1度食べると3日間は肝機能のサポート効果が維持できるため、3日に1度ブロッコリースプラウトを食べれば、ダイエット効果が期待できるというわけです。